■2007.06.06

私は坂井泉水さんを尊敬していました。そして、大好きでした。
坂井さんに曲を提供させていただいたずっと前からそうでした。
勿論、この先もずっと…。

初めてその歌声を耳にしたのは、「眠れない夜を抱いて」でした。
その姿そのままのような、清涼感溢れる綺麗な声。
その上、力強さと、海のような包容力を感じました。

他の沢山の方々と同じく、何度坂井さんの歌声に癒され励まされたことでしょう…。

それから数年後、曲を作らせていただく機会が訪れました。
「少女の頃に戻ったみたいに」です。
出来上がったのを耳にした時、言葉の一つ一つが聴き取りやすく、ダイレクトに心に届きました。
歌詞は、まるで初めからそこにあったかのように自然で、また、飾りのない親しみやすい言葉で容赦なく曲を盛り上げて下さいました。
見る歌詞でなく、聴く歌詞がそこにありました。

ある日、たまたま居合わせた私を、ミーティングの席に優しく迎え入れてくれたこともありました。部屋には私の曲のデモが流れていて
「作詞するのに、エンドレスリピートで聴いている♪」
と、緊張している私を気遣い、それをほぐすかのように話かけてくれました。
部屋の中が、坂井さんの優しさのオーラでいっぱいでした。

これからは、出来上がった曲に坂井さんの詞と歌声が二度と乗らないのかと、実感が湧くにつれて胸が締め付けられる思いです。
自分の無力さに嫌悪感を抱いたりもします。

けれど、ふと気付いたんです。
自分がこれからすべきこと、したいこと。
それは、献花台の写真の前で坂井さんに直接報告してきましたので、敢えてここでは言わないことにします。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
坂井さんが残して下さったこと、教えて下さったことを胸に、今まで通り生活し、それをしっかり見据え、頑張っていこうと思います。


坂井泉水さんは、本当に全てが美しい人でした。



長くなりましたが、ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

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