■2008.4.22
『先入観、固定観念は進歩の敵であるからして』
ギターがガンガン怒り狂っている。
真夜中だというのに、頭の中でギターが暴れ回って仕方がない。
よし。さっそくこれを脳から引っ張り出してデモを作…。
…しもた。ギター弾いたことない。
それ以前にギター持ってない。
どうしたものか…
…そうだ。ギター雇うか?
…いや、気が散るし時間かかるし何よりここに人を呼びたくない。
…あぁ…神よ…私はどうすれば…
…ふ……ふっふっふっ……
……ふっはっ…はっはっはははー!
あるではないか!私にはこれが!
声帯マッシーンが!
声でギターの音色を奏でるのさ。
ギュイーン!ぎゃーー!ダダダダダダダダ…ぐぉぉピロピロ…
…よし!一丁上がり!どんなもんだい!おやすみ!
そして次の日。
おかしいよ…これ絶対おかしいよ…
素直にキーボードの音源でええやん…
一夜明け、他人どころか自分で聞いても恥ずかしいことに気付いた数年前の新人作家、
大野愛果。
そして数年後。スタッフしか耳にすることの無い大野デモに
一瞬だけ禁断の声帯マッシーンが混ざっているのは、内緒である。
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